どうもさげ子です。
この時期旦那の会社は繁忙期の為、魔の鬼連勤中なので我が家にはクリスマスという概念がほぼありません。とっても寂しい感じがするので、せめてブログを書く時の作業用BGMはクリスマス系にいています。
では、前回診断された子宮頸がん/ASC-Hのその後を綴っていきます。
子宮頸がん検診再検査
ASC-Hの診断をされてから約1週間後に、近くの総合病院の紹介状受付へ。
検査結果の用紙等必要かなと思い、念のため持参しましたが、まったく必要ありませんでしたが、初診のため問診票への記入が必要でした。
診察室に呼ばれると、紹介状に記入されたことの確認や妊娠希望の有無、現在のライフスタイル(仕事等)を質問されました。
その後、前回と同じように内診台での診察…。
前回と同じ検査を行うのは前回の記事でも紹介しているように
HPVウイルスは弱いウイルスであるため再検査の時点で回復している事があるからだそう。
再検査でもASC-H以上の段階が続くようであれば組織診とコルポ診が必要です。
10日後に検査結果が出て、やはり経過はASCーHのまま…結果、さらに精密な検査である組織診とコルポ診が必要と診断されました。
コルポ診と組織診
異常がみられる場合は、この2つの検査を行います。
私の場合は状態がよくなる事が無く、異形成の段階を見極めるためこの2つの検査が必要でした。
あいにく、検査予定日に生理が重なってしまい、さらに2週間後の再検査となってしまいました。
医療機関によってはこの2つの検査は生理中だと出来ないようです。
生理になってしまった場合は、かならず担当医に相談してください。
では、それぞれの検査方法について説明します。
コルポスコピー診
患部に酢酸を振ると病変部が白くなるため、内視鏡で確認します。その後の組織診の為の細胞採取や、病変部の広さを確認する検査です。
組織診
前述のコルポ診で確認した病変部分の一部をブチブチッと2~3箇所採取し、詳細な検査を行い、さらに異常な細胞がないかを病理診断をします。細胞をちぎる為、体に負担がかかります。
【実体験】コルポ診と組織診の日の流れと注意点
受付にて痛み止め座薬をもらい、セルフで入れました。人生で初めての体験でしたが、ハマることはなさそうです。
座薬が入ってるか入っていないかわからないときに診察室に呼ばれ、内診台に上がります。前述でも説明しましたが、生理の場合は視野が悪くなり、採取部分が特定困難になりますので後日に振替になります。
まずコルポ診。
恥ずかしい体制の中、ひやりと器具が入ってきて、そのあと冷たい液体を振られます。異物感はあるものの、担当医の絶妙な器具使いもあり、ここまであまり痛みはありません。
ここでカーテン越しに異変が・・・
「〇〇先生呼んできてください」
と担当の女医さん。
男の先生らしき人が入ってきたようで
「〇〇先生、病変部が広すぎてどこを採取すればいいですか?」
「出産後の人?」
「出産は10年以上前なので、その関係性は薄いと思います」
「8か所ぐらい採取しておこうか」
8か所・・・(;'∀')!?
女医さんの声掛けと共に、体中にブチブチッという音が響きます。
これが組織診です。
何故かそこまで痛みはないんですね。 座薬が効いているのか思っていたほど痛くはありませんが、このブチブチ感はとても不快です。
組織診が終わったときに、看護士らしき人が後味の悪い言葉を言い放ったのです。
「まだ31歳か・・・」
これ聞いてどう思いますか?
私はつらかった。旦那にお金残さないと、とか変な事考えました。そして何より、病院に不信感を抱きました。
カーテンで直接顔が見えないだからそういう事言えたんでしょうけど、仮にも医療関係者ならば患者側の気持ちもきちんと考えた上で発言を行ってほしいものです。
まぁ、それはさておき…
内診台から降ろされ、先生の説明を聞きます。
「さげ子さん、病変部がとても広いです。
細胞をこれから解剖して病変部の程度を見るのでその結果次第ですが、結果が悪ければ手術が必要になります。」
診察前はニコニコしていた先生でしたが、再検査後はとてもシリアスな表情でした。
机の上に置かれたカルテに私の病変部の図がありましたが、ほぼすべてが病変してしまっているようでした。辛かったですね。
検査当日は膣にガーゼを入れたまま帰宅します。
特に違和感はありませんが、細胞をたくさん採取した為か少しフラフラしました。検査直後はゆっくり横になれる環境にしといた方がいいです。
検査当日は入浴NGです。(シャワーはOK)
細胞をちぎっているため、そこから感染の可能性があるかららしいです。
翌日、ガーゼを抜いて患部の状態を確認したうえで入浴OKの診断をもらいました。ちなみに、組織診よりガーゼを抜く方がはるかに痛かったです。
コルポ診検査結果
2週間後に結果を聞きに行きました。
「さげ子さんの結果ですが…高度異形成という状態でした。
まだ癌には変異していませんが高度異形成になってしまうと将来的に癌へ変異しやすくなってしまっていますので手術が必要です。」
いわゆる、前がん状態です。ここからは質問の応酬を対話形式で記述します。
---仕事が忙しいのですが…
「高度異形成から癌へは、1年程度で変異をしていくものですが、出来るならば早めに切除しておいたほうが良いです。 また切って解剖して、はじめて癌が見つかる場合もありますので、お仕事の折り合いがつけられるのなら早く手術をしたほうがいいですね。」
---病変部が広いということは、子宮全摘出ですか?
「妊娠も希望されているので、今回は円錐切除という手術をします。
ただ、病変部が広いので取り切れなかったり進行していた場合は、別の方法でフォローが必要になります。」
円錐切除術とは?
子宮の入口を円錐型に切り取る手術です。
子宮の入り口部分の切除のみのため子宮が温存でき、その後の妊娠も望めます。
術後のリスクとして、流早産の危険性が高くなります。
【参考記事:手術当日や入院費について】
【参考記事:円錐切除術後の生活】
---姉の勤務している病院ではレーザーが一般的みたいですが?
「レーザーで焼いてしまうと、病変部にどのような細胞が潜んでいたか分からなくなってしまいます。解剖してみると、癌があったというケースもあるのでレーザーはおすすめしません。」
---生理と重なった場合はどうなりますか?
「出血量次第ですし、生理中の手術は出来ないこともない。ただ、術前に生理になった場合は必ず連絡をください。」
思いつく限りの質問をしました。そのたび丁寧に一生懸命答えていただけました。レーザーについては、医療機関や病変範囲にもよりますのでケースバイケースのようですね。
旦那も連れ添ってくれていましたので、その日に手術の同意書を記入し、入院の為の必要書類をもらい帰宅しました。
また、勤務先へも1カ月の休暇を申請し、無事受理されました。
入院自体は2泊3日ですが、予後2週間程度で出血する人が多いらしく、経過の事も考えて長めに申請しました。
異形成とは?
将来、癌に変異する可能性のある細胞の事です。
前癌状態ではありますがまだ癌ではありません。
病変の進行具合によって、軽度・中等度・高度とクラスが別れます。
軽度異形成(CIN1)
↓ ↑
中等度異形成(CIN2)
↓ ↑
高度異形成(CIN3)
↓
上皮内癌(CIN3)
↓
浸潤癌
上皮内癌は上皮内にとどまっていて、まだ他細胞へ転移していない癌の事です。
浸潤癌は他細胞へ浸潤してしまっていて、他細胞・他臓器への転移の可能性がある癌です。
一度癌まで発展してしまうと異形成に戻ることはありませんが
異形成は消失したり回復することもあるので、軽度~中等度の異形成の場合は経過観察になる事が多いそうです。
高度異形成になると30~40%程度の人が上皮内癌に変異していくので、切除をした方がいいそうです。
※アメリカでは高度異形成というものはなく、CIN3=上皮内癌の扱いのようですね。
妊娠中の方などは、出産まで待って円錐切除等もあるようです。あくまでケースバイケースですから、主治医とよく話し合ってくださいね。